中医学由来の健康豆知識をお届けしながら、中国語の文法や単語を合わせて勉強していく
中国養生文化シリーズ
第8回の今日は「肝の養生 春編」です。
春における肝臓の養生

春は肝を守る仕事をしなければなりません。
春は肝がやや弱くなる時季であり、
陰陽の観点から言うと、
春は陽気が生まれ、
人体の肝臓も同じく、動きが活発になるという特徴があります。
肝臓は春になると多くのバランス調整任務を担いますが、
このためには十分な肝の気を必要とします。
だから一部の人は春は肝の養生を優先すべきと言うのですね。
そのために、良好な情緒を保ち、十分な睡眠を確保し、
併せて春季の運動に注意すべきです。
【中国語原文】
chūnjì yǎng gān
春季 养 肝
chūnjì yīng zuòhǎo gān de bǎohù gōngzuò
春季 应 做好 肝 的 保护 工作,
zài chūnjì gān shì jiào cuìruò de
在 春季 肝 是 较 脆弱 的,
gēnjù yīnyáng de guāndiǎn
根据 阴阳 的 观点,
chūnjì yángqì shēngfā
春季 阳气 生发,
ér réntǐ de gānzāng yě gānghǎo jùyǒu shēngfā de tèdiǎn
而 人体 的 肝脏 也 刚好 具有 生发 的 特点,
gānzāng zài chūnjì chéngdān zhe gèngduō tiáojiē jītǐ pínghéng de gōngzuò
肝脏 在 春季 承担 着 更多 调节 机体 平衡 的 工作,
wèicǐ tā xūyào zúgòu de gānqì
为此,它 需要 足够 的 肝气。
gù yǒuxiē rén shuō chūnjì yīnggāi yǎng gān wéi xiān
故 有些 人 说 春季 应该 养 肝 为 先。
wèicǐ wǒmen yīng bǎochí liánghǎo de qíngxù bǎozhèng chōngzú de shuìmián
为此 我们 应 保持 良好 的 情绪,保证 充足 的 睡眠,
bìngqiě yīnggāi zhùyì chūnjì de yùndòng
并且 应该 注意 春季 的 运动。
よく目にする「根据(~に基づき)」
【気になる単語】
根据 gēnjù
- ~によると.~に基づいて.~に従って
- 根拠.よりどころ
普段中国で生活されている方なら、市政府からの通知、マンションからの通知などで、文の頭にこの二文字が書かれているのを見たことがあると思います。
“根据~的要求”や“根据~的精神”などのいい方で、「~の要求に基づき」、「~の精神に則り」との意味を表します。
文語だけでなく、やや改まった場では口語でも使います。
「~ている」を表す補語の“着”
【試験に出る表現】
着 zhe
- 動詞の後に置き,動作の進行,継続を表す.~している.~ている
- (存在文)あるものが存在している様子を表す.(~に)~ている.~てある
- (動詞+着+動詞)~して~する.~しながら~する.~する内に~する
- (動詞+着+形容詞)~してみると(なみである)
- (命令)(動.形+着+点儿)~しなさい
着は多読語で、他にはこのような読み方があります。
Zhāo
Zháo
Zhuó
Zhaoの一声とzhuoはあまり馴染みがないです。二声のzhaoはたまに使います。
着 zháo
- 接触する.つく.触れる
- 火がつく、明かりがつく
- 寝つく
- 動詞のあとに用いて目的達成を表す
- 自動詞や形容詞の後に用いて影響や結果が出ることを表す
単独で覚えるよりも他の動詞やフレーズで覚えましょう。
Ex)着火了 火事になった 着火した
Ex)睡着了 寝た(ちゃんとした眠りに入ったことを示す)
「ちょうど」を表す“刚好”、“正好”
【更にレベルアップ!】
刚好 gānghǎo
ちょうど、うまい具合に、タイミングよく
同義語のこちらの方を聞くことが多いかも知れません。
正好 zhènghǎo
- ちょうど.ぴったり.ジャスト
- 都合よく.折良く
- あいにく.折悪しく
どちらも「ちょうど」という意味の副詞です。
この記事を書くにあたり調べていたところちょうど”正好“と”刚好“を解析した研究論文が見つかったのですが、この論文では両者には以下の特徴があるとのことです。
正好:時間、状況、機会、条件がぴったり合っていること。
刚好:時間、空間、数量が合っていること。
両者は同義語ですが、“正好”の方がぴったり度合いが“刚好”よりも上で、“刚好”には偶然合っているの意味を含むという意見がありました。
ご参考下さい。
ところで、私が今回研究論文を見つけたことを表現するのに、“正好看到(找到)”と“刚好看到(找到)”、どちらが良いのでしょうか?
判断が難しいですね。

個人的にはどちらもOKだと思っています。
肝の養生には?
「肝の養生」と聞いて、皆さんはどのような対応を思いつかれますか?
一部の方は「○○を摂取する」というように何かをプラスすることを思いつかれるかも知れません。
でも養生することは何かを摂取することだけに留まりません。
逆に何も摂取せずに休めることも養生の行動の1つです。
中医において、肝は目と繋がっており、怒りは肝を傷つけると考えられています。
なので、肝の養生には目を閉じて心を落ち着かせると良いでしょう。
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※ご参考 第一回 “久视伤肝”
何かを摂取して補う場合は、”护肝明目”と言われるクコの実がオススメです。
そのまま食べるのではなく、お茶やスープなどに煮出したものを摂取するようにしましょう。
皆さまの日々の健康と中国語の勉強にどうぞご活用くださいね。