中国養生文化シリーズ

【中国養生文化シリーズ】 健康辞典その17 ~夏の養生~

中医学由来の健康豆知識をお届けしながら、中国語の文法や単語を合わせて勉強していく

中国養生文化シリーズ

  

第17回の今日は「夏の養生」です。

夏の養生

夏の季節は人体の睡眠要求が冬や春とは違い、

遅寝早起きが適しています。

昼食後、40分程度の午後休憩を取り、

同時に虫刺されに注意しましょう。

夏の盛りは紫外線が強く、

屋外での仕事や活動時には、

灼熱の暑さになる正午はできるだけ避け、

涼茶や藿香正気液などのクールダウングッズを携帯し、

熱中症を予防しましょう。

出かける30分前に日焼け止めを塗り、

太陽に当たるときは紫外線で日焼けしないように

サングラスをかけ、日傘を差しましょう。

 

【中国語原文】

xiàjì yǎngshēng

夏季 养生

xiàjì réntǐ duì shuìmián de xūqiú bùtóngyú dōngchūn  

夏季 人体 对 睡眠 的 需求 不同于 冬春,

shìyí wǎnshuìzǎoqǐ  

适宜 晚睡早起,

wǔcān hòu ānpái 40fēnzhōng zuǒyòu wǔxiū  

午餐 后 安排 40分钟 左右 午休,

tóngshí zhùyì fáng wénchóng dīngyǎo  

同时 注意 防 蚊虫 叮咬。

shèngxià zǐwàixiàn qiángdù dà  

盛夏 紫外线 强度 大,

jìnxíng shìwài gōngzuò hé huódòng shí  

进行 室外 工作 和 活动 时,

jǐnliàng bìkāi lièchìrè de zhèngwǔ  

尽量 避开 烈炽热 的 正午,

xiédài yīxiē liángchá  huòxiāngzhèngqìyè děng qīngliáng jiěshǔ wùpǐn  

携带 一些 凉茶、藿香正气液 等 清凉 解暑 物品,

yǐfáng bùshèn zhòngshǔ  

以防 不慎 中暑。

chūxíng tíqián bànxiǎoshí túhǎo fángshàipǐn  

出行 提前 半小时 涂好 防晒品,

jiēchù yángguāng shí dàishàng tàiyángjìng  chēng fángshàisǎn

接触 阳光 时 戴上 太阳镜、撑 防晒伞

yǐmiǎn zǐwàixiàn zhuóshāng  

以免 紫外线 灼伤。

 

不+慎むで「不注意、うっかり」

【気になる単語】

不慎  bù shèn

うっかり.不注意によって

 

本文では“以防不慎中暑”で出てきていますが、「うっかり熱中症になる」「不注意で熱中症になる」というのがなんだかしっくり来なかったので、訳文では“不慎”を省きました。

 

普通はころんだ、落ちたなどの場合に使います。

“不慎滑倒”(不注意で滑ってころんだ)などです。

 

決まった言い方を覚えよう

【試験に出る表現】

今日の本文に出てきている

戴上太阳镜、撑防晒伞 (サングラスをかける、日傘を差す)

ですが、基本の言い方は、

戴眼镜、撑伞  (めがねをかける、傘を差す)

です。

これは決まった言い方なので、このまま覚えましょう。

 

「マスクをする」は“戴口罩”と言います 

 

広東など南方地方が発祥の涼茶

【更にレベルアップ!】

中国には民間に伝わるいろいろな伝統療法があり、本文に出てくる“凉茶”“藿香正气液”もその一種です。

 

ここでは百度百科での説明を引用します。

涼茶

凉茶是粤、港、澳地区人民根据当地的气候、水土特征,在长期预防疾病与保健的过程中,以中医养生理论为指导,以中草药为原料,食用、总结出的一种具有清热解毒、生津止渴、祛火除湿等功效,伴随着人们日常生活的饮料。

※百度百科より

 

簡単に説明すると、漢方薬を原料とした解熱、咳止め、ほてりを抑える効果を持った飲料のことです。

かなり甘く作られてるので、個人的には健康効果はあまり信用してません。。。

 

涼茶で有名なのは何と言ってもこちらでしょうね。

王老吉 by广药集团

 

今は日本でも王老吉が買えるんですね。知らなかった!

 

ちなみに、このブランドはネーミング使用権に関わる大人の事情があって、上海で王老吉と言えばグリーンパッケージのこちら、

紙パックの王老吉

赤缶の涼茶は「加多宝」がメジャーで、

昔からの習慣で王老吉と言って注文しちゃいますが、実際に出てくるのは加多宝

赤缶の「王老吉」はあまり見かけないんですよ。

 

“凉茶“は中国語ではにすい、日本語ではさんずいなのでお間違えなく!

  

藿香正气液

藿香正气口服液,中成药名。为祛暑剂,具有解表化湿,理气和中之功效。用于外感风寒、内伤湿滞或夏伤暑湿所致的感冒,症见头痛昏重、胸膈痞闷、脘腹胀痛、呕吐泄泻;肠胃型感冒见上述症候者。

※百度百科より

 

こちらも簡単に説明すると藿香(かっこう)というシソ科の多年草の成分が含まれる漢方薬のことで、頭痛、胸やけ、嘔吐、胃腸風邪の患者さんに処方されることが多いです。

また、熱中症対策の1つとしても使われます。

 

スイカ、ハスの実、藿香正气水、緑豆デザート、人丹で熱中症予防!

  

本当に「遅寝早起き」がいいのか

今回の本文では、「夏は遅寝早起きが適している」と書かれてますが、現代の生活環境から考えると、必ずしもそうとは言えません。

私が読んだレポートによると、人間にはやはり毎日7~8時間の睡眠が必要だとのこと。

遅寝早起きを例えば12時就寝、6時起床とした場合、毎日6時間の睡眠しか確保できず、慢性的な睡眠不足状態になってしまう、とありました。

  

もし午後休憩で昼寝の時間が確保できるなら別ですが、個人的には遅寝早起きよりも、早寝早起きで7~8時間の睡眠時間を確保する方が、身体の養生には有効だと思います。

今の時代、昔のように涼しく眠れる時間まで待つ必要はない(昔は涼を取る為に、外で就寝する人も少なくなかった)ですし、少しでも早く寝た方が身体の調子が良いことは、皆さんも実生活で感じているのではないでしょうか?

 

皆さまの日々の健康と中国語の勉強に【中国養生文化シリーズ】をどうぞご活用くださいね。

 

 

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