中医学由来の健康豆知識をお届けしながら、中国語の文法や単語を合わせて勉強していく
中国養生文化シリーズ
第9回の今日は「朝ごはん、何食べよう」です。
朝ごはんに何を食べるか

正確な時間を把握することの他に、
朝食の中身にも新しい考え方が必要です。
具体的に言うと、朝食には穀類が良く、肉や魚は適しません。
一般に、起きて30分動いた後に朝食を摂るのが最も好ましいと言われています。
朝食には温かいお粥、オートミール、
豆花(日本のおぼろ豆腐に近い)、豆乳、胡麻汁粉などを食べ、
更に野菜、パン、果物などを添えましょう。
【中国語原文】
zǎocān chī shénme
早餐 吃 什么
chúle zhǎngwò zhèngquè de shíjiān
除了 掌握 正确 的 时间,
zǎocān de nèiróng yě yào yǒu xīnyì
早餐 的 内容 也 要 有 新意。
jùtǐ láishuō zǎocān yíshí wǔgǔ zhǔshí bù yí hūnxīng
具体 来说,早餐 宜食 五谷 主食,不宜 荤腥。
yībān láishuō qǐchuáng hòu huódòng 30fēnzhōng zài chī zǎocān zuì wéi shìyí
一般 来说,起床 后 活动 30分钟 再 吃 早餐 最 为 适宜,
zǎocān yīnggāi xiǎngyòng rèxīfàn rèyànmàizhōu
早餐 应该 享用 热稀饭、热燕麦粥、
rèdòuhuā rèdòujiāng hé zhīmáhú děng
热豆花、热豆浆 和 芝麻糊 等,
zài pèizhe shǎoliàng shūcài miànbāo shuǐguǒ děng
再 配着 少量 蔬菜、面包、水果 等。
中国で食べられている朝ごはんの数々
【気になる単語】
今日は本文に出てきている中国でメジャーな朝ごはんを紹介します。
- 稀饭、粥 (xīfàn、zhōu)
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いわゆる「お粥」のことです。厳密に言うと、“粥”はお米から炊いたもの、“稀饭”はご飯をから作ったものを指します。
塩卵やお漬物と合わせて食べる人が多いですね。
- 豆花 (dòuhuā)


日本のおぼろ豆腐に近いです。
黒蜜などで甘くして食べる場合(写真左)、ラー油、醤油、ネギなどの塩気のある味付けで食べる場合(写真右)、どちらもあります。
“豆腐脑(dòufunǎo)”とも言います。
- 豆浆 (dòujiāng)


中国では日本の豆乳に水を加えたようなやや薄めのものが主流で、上海では無糖よりも砂糖を少し入れて甘くして飲む人が多いです。
また“咸豆浆(xiándòujiāng)”という塩味のものもあります(写真右)。
訳すと「塩豆乳」なのですが、塩(にがり)の効果で豆乳が少し固化している状態なので、飲み物というよりも食べ物です。
写真のように油条入りでザーサイ、ラー油などで味付けされています。咸豆浆と野菜まん(菜包càibāo)で結構お腹いっぱいになりますよ。
- 芝麻糊 (zhīmáhú)


すった黒ごまと葛粉や蓮根粉を合わせて火を通し、鍋で練って作ります。
スーパーでお湯で溶かして混ぜるだけの即席タイプのものも売られています(写真右)。
病み上がりの滋養食としても使えます。
“掌握”は「把握」、“把握”は「捉える」
【試験に出る表現】
掌握 zhǎngwò
1. 把握する.マスターする.身につける.習得する
〈例〉掌握要领=こつをつかむ.
2. 支配する.掌握する.取り仕切る.(実権などを)握る
把握 bǎwò
1. 握る.持つ
2. (抽象的なものを)捉える.つかまえる
3. 自信.見込み
意味が似ているようで違う、“掌握”と“把握”をピックアップしてみました。
間違いやすいポイントとしては、日本語にも「把握」という単語があるので、“把握”=「把握する」だと混同してしまう点です。
日本語で「把握する」という意味を表現するには、“把握”よりも“掌握”の方がより適しているように思います。
中国語の“把握”には、日本語の「把握」ほどの、物事に対する高い理解度はありません。
なので、中国語で「掌握」と出てきたら、日本語では「把握する」との意味だと理解し、
中国語で「把握」と出てきたら、日本語では「把握」の他に「捉える、自信がある(多くは“有”が付く)」の意味もあることを知っておきましょう。
「~してから」を表す“再”
【更にレベルアップ!】
再 zài
- 再び
2. (~して)それから.(~となって)それから
3. さらに.もっと
4. もう(~しない).二度と(~しない)
再の用法はたくさんありますが、日常会話で良く使うのは、「~してから」ですね。
常套語として覚えておくと便利なのは
到时候再说 dàoshíhòu zàishuō (その時になってから決めよう)
です。
すぐに返事ができないとき、今の段階では決めかねる時に使える便利な言い方です。
なお、“再”は動作の重複(動詞)や程度の重なり(形容詞)を示すのにも使います。
例えば、
更に~すると、もっと○○になる 例)再加点盐更好吃(もう少し塩を加えるともっとおいしい)
更に~しないと、○○にならない 例)再不努力不行了(もっと努力しないとダメだよ)
更に~しても、○○にならない 例)再跑也赶不上(走っても間に合わない)
の使い方の場合ですと、「~」の部分には重複する行動を示す動詞が入り、もっと努力しないとダメとか、これ以上頑張っても仕方がないなどの言い方をします。
なお、動作の重複を表す副詞に“又”があるのをご存知の方も多いと思いますが、こちらは過去、既に重複した動作に使うのに対し、“再”は近い将来重複させたい動作を示す場合に使います。
ex)他又迟到了。(彼はまた遅刻した)
併せて覚えておきましょう。

既に起こったことの重複は「又」、これから重複させたいことを言うときは「再」ですよ。
中国人の朝ごはんは結構ヘビー
今日の本文には、「朝食には穀類が良く、肉や魚は適しません」とありましたが、私の住む上海では、朝ごはんに「肉モノ」を食べる人が結構多いです。
真っ先に思いつくのは「肉まん」ですね。あと、上海名物で言えば、“生煎”という焼きショウロンポーや焼いていない蒸したショウロンポーを食べる人も少なくなく、朝からガッツリ食べている印象です。
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私も朝ごはんに锅贴(焼き餃子)を食べることがありますよ!
こちらの人は皆さん、「温かいもの」を朝食にしているのが特徴です。
冷たいものと言えば、常温の果物ぐらいではないでしょうか?
皆さまの日々の健康と中国語の勉強に「中国養生文化シリーズ」をどうぞご活用くださいね。