皆さん、こんにちは!
今日は中国養生文化シリーズによく出てくる生薬「クコの実」についてご紹介します。
クコの実は薬膳料理や漢方に引っ張りだこの食材(生薬)で、中国の家庭では昔から使われている常備品です。
今日は中国語を勉強しながら、クコの実についてのあれこれを覚えて、健康も手に入れちゃいましょう♪
クコの実は中国語で何と言う?
日本語で「クコの実(枸杞の実)」と言っているこの食材、中国語でも同じ漢字を使い、「枸杞(gǒuqǐ/ゴウチー)」と読みます。

中国ではカレンダーに養生に関する情報が書かれていることが多いのですが、私が使っている今年のカレンダーではこのように紹介されていました。

中文 | 日本語訳 |
枸杞对体外癌细胞有明显的抑制作用, | クコの実は体外のがん細胞に目立った抑制効果があり、 |
可用于防止癌细胞的扩散 | がん細胞の拡散防止と |
和增强人体的免疫功能。 | 免疫機能向上に用いることができます。 |
枸杞一年四季皆可服用, | クコの実は四季を問わず服用でき、 |
夏季宜泡茶, | 夏はお茶として、 |
但以下午泡饮为佳, | 午後に飲用するのが良く、 |
可以改善体质,利于睡眠。 | 体質改善や睡眠に良いでしょう。 |
冬季枸杞宜煮粥, | 冬はお粥にしましょう。 |
它可以和各种粥品搭配。 | いろんな食材と合わせてお粥にできます。 |
がん細胞に目立った抑制効果があるとは、何ともすごいですね!
下で更に詳しく紹介しますが、クコの実には健康から美容に至るまでの様々な効果があり、いつしか欧米のセレブたちからも「スーパーフード」として注目を集めるようになったらしいです。
私は中国に在住していて以前から身近な存在だったのですが、日本に住む皆さまにも、是非家庭の常備食材としてご活用頂けたらと思います!
クコの実とナツメのゴールデンセットなんて素敵です♪
クコの実の効能
私が読んだ漢方の本によると、クコの実にはアミノ酸、β-カロチン、ビタミンB1、B2、C、E、カルシウム、鉄などの成分が含まれていて次のような効果が期待できるとのことです。
1.抗酸化作用
2.免疫力増強
3.疲労回復
4.造血作用とコレステロール抑制
5.美肌効果
ほぉ、がん抑制効果のみならず、美肌効果もあるなんて、本当に万能な食材なんですね!
これは是非とも日常生活に取り入れたいところですが、では、どのように摂取するのが良いのでしょうか?
クコの実パワーをより効果的に摂取するには?
クコの実+お茶、ハーブ
私の中国人の同僚は、急須にウーロン茶の茶葉とクコの実を数粒入れて、薬膳茶にして飲んでいます。
以前、私も味見させてもらいましたが、ウーロン茶の香りにほのかな甘みがプラスされてひと味違った新鮮さを感じました。
同僚曰く、クコの実の食べ過ぎは禁物なのだそうで(鼻血が出やすくなるらしい)、そのまま食べるよりも、何かの食材と一緒に煮出して、煮出した成分を身体に取り入れるのが良いとのこと。
これは上のカレンダーのコメントにもありましたね。
中国ではウーロン茶だけでなく、クコの実+菊の花、クコの実+バラの花のハーブティーもよく見られます。“养颜茶”などと言われています。

薬膳スープ
広東地方では普段の食事でスープがとても重視され、日常的に薬膳スープを食していると聞きます。

もちろん日本でも再現が可能で、鶏ガラ、キクラゲ、キノコ類、クコの実、ショウガの欠片などを入れて煮込むだけです。筆者は上海在住ですが、上海でも時折こういった薬膳スープを頂きます。
中国では薬膳スープが作れる生薬セットがスーパーやネットで買えるので、中国に在住の方は是非試してみてください。
デザートのアクセントに
クコの実は色合いが良いので、デザートのアクセントとしても大活躍です。
私が良く作るのは杏仁豆腐。以前、しゃんさく.comでビワの種を使った杏仁豆腐を紹介しましたが、そのアクセントとしてクコの実を添えています。

私がもう1つ良く作る中華デザートに“酒酿圆子”があります。
酒酿というのは中国版甘酒というか、甘い麹のことで、これと葛粉と白玉団子を使って作ります。これにクコの実を加えると色映えするんですよ。

上にも書きましたが、クコの実は生で食べるよりも、お茶やスープなどの液体に煮出して摂取する方が効果的なので、毎日微量を摂り続けられるように、いろいろ工夫して飲用して下さいね。
今はネットショッピングで日本にいる皆さまも気軽に中華食材が手に入れられるようになりました。
皆さまもぜひ自宅で簡単にできる薬膳として、クコの実を利用してみて下さいね♪